ヒトの膵臓癌組織は硬いECMの外層を持ち、薬物の浸透を妨げる物理的障壁として機能することが知られているため、3D培養モデルであるr-Pancreas modelにコラーゲン豊富なカプセルを導入し評価を行いました。ゲムシタビンに対する MIA PaCa-2やBxPC-3の感受性が、コラーゲンカプセルの存在下で大幅に低下することが示されてます。 さらに、膵臓間質細胞と膵臓腫瘍細胞株との共培養により、膵臓における腫瘍微小環境内での潜在的な治療薬の評価を可能にする、より包括的な3Dモデルを作成することができました。 このモデルでは、膵臓腫瘍細胞をヒト膵臓線維芽細胞と共培養しています。
本アプリケーションノートでは、膵臓腫瘍細胞に対する標準的な治療薬であるゲムシタビンの有効性を解析するために、Spark Cytoマルチモード リーダーを使用しています。
このような方にお勧め
- 薬効・薬理の研究を行っている方
- 難治性腫瘍における腫瘍微小環境を考慮した治療法の研究開発を行っている方
- 3D細胞培養を用いたアッセイ法を確立したい方
※本文は英語です。